消化器内科takoitaのメモ

消化器内科医takoitaのメモ

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2021-01-01から1年間の記事一覧

若年性ポリープの病態と診断

若年性ポリープ(juvenile polyp) 病態 非腫瘍性(過誤腫性)のポリープ。 幼少期や学童期に多く見られるが、成人にも少なからず認められる。

食道乳頭腫の病態と診断

病態 重曹扁平上皮が外方性もしくは内方性に乳頭状増殖を示す腫瘍類似病変であり、反応性の病変。 胸部中部~下部食道に好発する。 基本的には良性の腫瘍様病変。乳頭腫内の一部に上皮内癌やdysplasiaを伴っていた報告もあり、定期的な経過観察は必要である。

異所性皮脂腺・食道皮脂腺の病態と診断

病態 外胚葉由来の臓器に時折みられる異所性の皮脂腺が、内胚葉由来の食道に時折みられるもの。 通常は外胚葉由来の口唇・口腔・唾液腺・包皮・陰唇などにみられる。 食道は内胚葉由来のためまれ(0.15%)。

下部内視鏡スコープの違い

PCF ・PCF-H290ZL/I 視野角:170°/85° 先端部外経:11.7mm 軟性部外経:11.8mm

上部内視鏡スコープの違い

汎用 ・GIF-H290 視野角:140° 先端部外経:8.9mm 軟性部外経:8.9mm

Clostridium difficile関連下痢症(CDAD)

CD腸炎、Clostridium difficile腸炎 概要 CDADは「下痢などの症状を呈し糞便検査でC.difficile毒素ないし、毒素産生性のC.difficileが陽性、もしくは内視鏡的に偽膜性腸炎の所見を認めるもの」と定義される。

自己免疫性胃炎の病態と診断

自己免疫性胃炎(autoimune gastritis;AIG)、A型胃炎ともいう。 病態 壁細胞に対する自己抗体(抗胃壁細胞抗体)が産生されるために壁細胞が破壊され無酸となり、negative feedback mechanismにより高ガストリン血症を呈する病態。 形態的には胃体部を中心とし…

Brunner腺過形成の病態と診断

病態 Brunner腺は十二指腸粘膜深層から粘膜下層に存在する外分泌腺。 球部でとくに発達し、肛門則にいくほど小さく減少する。

十二指腸リンパ管拡張の病態と診断

病態 リンパ流のうっ滞により腸管粘膜や腸間膜におけるリンパ管に拡張をきたした状態。 うっ滞によりリンパ液は乳び性となり、乳びの中には蛋白、脂肪、リンパ球が含まれる。

原発性硬化性胆管炎(PSC)の診断と治療

primary sclerosing cholangitis 病態 肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞を来す慢性肝疾患。 潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の合併率が高く、腸管局所の炎症ないし腸内細菌叢の病因への関与が推定されている。

自己免疫性膵炎の診断と治療

自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP) 病態 病因や病態は解明途中。 しばしば閉塞性黄疸で発症し、時に膵腫瘤を形成する特有の膵炎。 リンパ球と形質細胞の高度な浸潤と線維化を組織学的特徴とし、ステロイドに劇的に反応することを治療上の特徴と…

IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC)の診断と治療

病態 IgG4関連疾患の胆管病変。

原発性胆汁性胆管(PBC)の診断と治療

病態 原因不明の慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患。 胆汁うっ滞と肝細胞破壊と線維化を認め、最終的には肝硬変になる。

腹部コンパートメント症候群

腹部コンパートメント症候群(abdominal compartment syndrome; ACS) 病態 腹腔内圧が上昇するような病態。 具体的には腹腔内圧が20mmHg以上であり、かつ臓器障害(汎用されている所見としては尿量低下)が生じた状態と定義される。

機能性ディスペプシアの診断と治療

機能性ディスペプシア(Functional dyspepsia: FD) 定義 機能性消化管疾患診療ガイドライン2014より以下。 病状の原因となる器質性、全身性、代謝性疾患がないのにも関わらず、慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患。

食道アカラシアの病態と治療

定義 下部食道括約部の弛緩不全と食道体部の蠕動運動の障害を認める原因不明の食道運動機能障害。

胃前庭部毛細血管拡張症

病態 胃前庭部毛細血管拡張症(gastric antral vascular ectasia ; GAVE)は胃前庭部を中心に血管拡張を認める病態。

胃異所性膵の病態と診断

迷入膵や副膵ともいわれる。 病態 本来の膵臓とは解剖学的にも血行的にも離れて異所性に膵組織が存在するもの。

十二指腸リンパ腫の診断と治療

病態 十二指腸では濾胞性リンパ腫(FL;follicular lymphoma)が最も多く過半数を占める。 以降は、DLBCL、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL;mantle cell lymphoma)の順となる。

食道顆粒細胞腫の診断と治療

病態 顆粒細胞腫は皮膚及び皮下、舌、乳腺に好発するSchwann細胞由来の腫瘍。

パテンシーカプセルについて

消化管開通性評価のための消化管開通性確認用カプセル

Heyde症候群

病態 高度な大動脈狭窄に伴う消化管出血。 後天性von Willebrand病をベースに毛細血管の拡張を伴う消化管血管異形成部(angiodysplasia)からの出血をきたす疾患。

原発性硬化性胆管炎(PSC)の診断と治療

primary sclerosing cholangitis 病態 肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞を来す慢性肝疾患。