消化器内科takoitaのメモ

消化器内科医takoitaのメモ

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2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

自己免疫性胃炎の病態と診断

自己免疫性胃炎(autoimune gastritis;AIG)、A型胃炎ともいう。 病態 壁細胞に対する自己抗体(抗胃壁細胞抗体)が産生されるために壁細胞が破壊され無酸となり、negative feedback mechanismにより高ガストリン血症を呈する病態。 形態的には胃体部を中心とし…

Brunner腺過形成の病態と診断

病態 Brunner腺は十二指腸粘膜深層から粘膜下層に存在する外分泌腺。 球部でとくに発達し、肛門則にいくほど小さく減少する。

十二指腸リンパ管拡張の病態と診断

病態 リンパ流のうっ滞により腸管粘膜や腸間膜におけるリンパ管に拡張をきたした状態。 うっ滞によりリンパ液は乳び性となり、乳びの中には蛋白、脂肪、リンパ球が含まれる。

原発性硬化性胆管炎(PSC)の診断と治療

primary sclerosing cholangitis 病態 肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞を来す慢性肝疾患。 潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の合併率が高く、腸管局所の炎症ないし腸内細菌叢の病因への関与が推定されている。

自己免疫性膵炎の診断と治療

自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP) 病態 病因や病態は解明途中。 しばしば閉塞性黄疸で発症し、時に膵腫瘤を形成する特有の膵炎。 リンパ球と形質細胞の高度な浸潤と線維化を組織学的特徴とし、ステロイドに劇的に反応することを治療上の特徴と…

IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC)の診断と治療

病態 IgG4関連疾患の胆管病変。

原発性胆汁性胆管(PBC)の診断と治療

病態 原因不明の慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患。 胆汁うっ滞と肝細胞破壊と線維化を認め、最終的には肝硬変になる。

腹部コンパートメント症候群

腹部コンパートメント症候群(abdominal compartment syndrome; ACS) 病態 腹腔内圧が上昇するような病態。 具体的には腹腔内圧が20mmHg以上であり、かつ臓器障害(汎用されている所見としては尿量低下)が生じた状態と定義される。