サイトメガロウイルス食道炎の診断と治療
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病態
非HIV感染者での発症は稀。
CD4値が100/μL以下のHIV感染者で好発する。
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診断
HIV感染者におけるCMV食道病変では、CMV antigenemiaは約90%の症例で陽性となる。
・内視鏡所見
病変は主に胸部中部食道からEGJにかけて多発する傾向にある。
大きさは数mm~数cmまでさまざま。
肉眼型帯は、潰瘍底に白苔付着の乏しい打ち抜き潰瘍が典型とされるが、むしろ打ち抜き以外の不整形や地図状、類円形などのびらん・浅い潰瘍を形成することも多い。
このような場合には内視鏡的診断は難しい。
CMV封入体の生検での陽性率は低く、CMV封入体の食道炎を疑う場合は、潰瘍底および潰瘍辺縁部より複数個の生検を行う。
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治療
必要に応じて、ガンシクロビル、ホスカルネットなどの抗CMV薬で行う。
参考
食道・胃腫瘍診断改訂版