脂肪肝について
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病態
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原因
多彩。
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分類
アルコール性と非アルコール性に分類される。
肝障害を惹起する程度の飲酒歴がなく、ウイルス性肝炎や自己免疫性肝炎など原因の明らかな物を除外した肝への脂肪沈着を認める肝疾患を非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)という。
近年増加が懸念されている。
・CT
判定には、CTでは肝内血管の描出度や脾とのCT値比較が用いられている。
Leeらは5段階に分けて分類している。
肝内の一部分に限局して脂肪沈着が観察される場合は限局性脂肪肝という。
まだら脂肪肝が楔状~不整形を呈し肝梗塞と鑑別が必要となる場合もある。
・限局性非脂肪沈着
肝左葉内側区(S4)背側部や胆嚢周囲、S4鎌状間膜付着部周辺、肝左葉外側区背側部などの部位に生じやすい。
流入血成分の差が脂肪沈着の不均一を引き起こす一因と考えられている。
鑑別のポイントは、好発部位の把握と、その他の部位の脂肪沈着の証明。
ただし、非脂肪沈着は腫瘍周囲にも生じるため、内部に腫瘍が隠れていないか注意が必要。
・妊娠急性脂肪肝(AFLP)
1/10000の頻度で稀。
症状は劇症型で、早期の診断と適切な治療が行われなければ母児共に予後不良の事が多い。
発症時期は通常妊娠後期~末期。産後もありうる。
本症は小滴性であり、画像での診断は30~50%と少ないことに注意が必要。
症状は急速に悪化するため、診断がつき次第可及的早期に帝王切開などで妊娠終了を図るのが通常である。
参考