体性痛と内臓痛
- 体性痛
[定義]
皮膚、骨、関節、筋肉、結合組織など体性組織への、切る、刺すなどの機械的刺激が原因で発生する痛み。
[痛みの特徴]
骨転移の痛み、術後早期の創部痛、筋膜や筋骨格の炎症や攣縮に伴う痛みなど。
痛みが限局し、圧痛を伴う。
一定の持続的な強さの疼痛。時に拍動性やうずくような疼痛。
体動に随伴して痛みが増強する。
- 内臓痛
[定義]
食道、胃、小腸、大腸などの管腔臓器の炎症や閉塞、肝臓や腎臓、膵臓などの炎症や腫瘍による圧迫、臓器被膜の急激な伸展が原因で発生する痛み。
[痛みの特徴]
固形臓器(肝や腎など)の場合は被膜の急激な伸展、管腔臓器の場合は消化管内圧の上昇を起こすような圧迫や伸展、内腔狭窄が原因で痛みが発生する。
「深く絞られるような」あるいは「押されるような」などと表現される鈍い痛み。
局在が不明瞭。
間欠的な痛みである事が多い。
嘔気・嘔吐、発汗などの随伴症状を認める場合がある。
参考
研修医目線でわかるERカンファレンス・ライブ