消化器内科takoitaのメモ

消化器内科医takoitaのメモ

消化器内科医のメモ用ブログ 自分用のまとめなので記事が重複している場合があります。なにかご指摘や追加の情報あればご連絡ください。

食道乳頭腫の病態と診断

  • 病態

重曹扁平上皮が外方性もしくは内方性に乳頭状増殖を示す腫瘍類似病変であり、反応性の病変。

胸部中部~下部食道に好発する。

基本的には良性の腫瘍様病変。乳頭腫内の一部に上皮内癌やdysplasiaを伴っていた報告もあり、定期的な経過観察は必要である。

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Clostridium difficile関連下痢症(CDAD)

CD腸炎、Clostridium difficile腸炎

  • 概要

CDADは「下痢などの症状を呈し糞便検査でC.difficile毒素ないし、毒素産生性のC.difficileが陽性、もしくは内視鏡的に偽膜性腸炎の所見を認めるもの」と定義される。

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自己免疫性胃炎の病態と診断

自己免疫性胃炎(autoimune gastritis;AIG)、A型胃炎ともいう。

  • 病態

壁細胞に対する自己抗体(抗胃壁細胞抗体)が産生されるために壁細胞が破壊され無酸となり、negative feedback mechanismにより高ガストリン血症を呈する病態。

形態的には胃体部を中心とした萎縮性胃炎で、前庭部には萎縮は認めないか軽度である。

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十二指腸リンパ管拡張の病態と診断

  • 病態

リンパ流のうっ滞により腸管粘膜や腸間膜におけるリンパ管に拡張をきたした状態。

うっ滞によりリンパ液は乳び性となり、乳びの中には蛋白、脂肪、リンパ球が含まれる。

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原発性硬化性胆管炎(PSC)の診断と治療

primary sclerosing cholangitis

  • 病態

肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞を来す慢性肝疾患。

潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の合併率が高く、腸管局所の炎症ないし腸内細菌叢の病因への関与が推定されている。

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自己免疫性膵炎の診断と治療

自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP)

  • 病態

病因や病態は解明途中。

しばしば閉塞性黄疸で発症し、時に膵腫瘤を形成する特有の膵炎。

リンパ球と形質細胞の高度な浸潤と線維化を組織学的特徴とし、ステロイドに劇的に反応することを治療上の特徴とする。

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