輸液の種類
- 5%ブドウ糖液
細胞内・外に比率に合わせて分布する
また、ブドウ糖が細胞内で代謝されると水が作られるため細胞内液脱水の補正に非常に適している
Na 0 K 0 Cl 0 Glu 50g/l
- 生理食塩水
アルカリ成分を含まないため大量投与でアシドーシスの危険性がある
Na 154mEq/l
K 0
Cl 154mEq/l
Glu 0
- リンゲル液
生食と比べてKやCaも組成に含める
- 乳酸/酢酸リンゲル液(ハルトマン液)
生食やリンゲル液ではHCO3-が入っていないため、大量輸液した際に希釈性に代謝性アシドーシスになりえた
そこで肝で代謝されるとHCO3-となる乳酸や更に筋でも代謝される酢酸を加えたもの
生食とは異なりNa,Clの過剰になりにくい
アシドーシスの補正が期待できる
ソリューゲンF
Na 130mEq/l
K 4mEq/l
Cl 109mEq/l
Ca 3mEq/l
- 糖加乳酸/酢酸リンゲル液
- 1号液
生食又は加リンゲル液を5%ブドウ糖液で1/2〜2/3/に希釈したもの
Kが含まれていないため腎不全の人にも使える
ソルデム1
Na 90mEq/l
K 0
Cl 70mEq/l
L-Lactate 20mEq/l
Glu
ソリタ®︎T1
Na 90mEq/l
K 0
Cl 70mEq/l
Lactate 26mEq/l
Glu 26g/l
- 3号液
生食又は加リンゲル液を5%ブドウ糖液で1/3-1/2に希釈したものに相当
1日尿量が2Lの時に尿からそうしつするNa、Cl、Kとほぼ同じ濃度に相当する
ソルデム3A、ソリタT3
Na 35mEq//l
K 20Eq/l
Cl 35mEq/l
Lactate 20mEq/l
Glu 43g/l
- 輸液の生体内への分布
生食
細胞外液へと分布するため、500mlを点滴すると
血管内へ125ml
間質へ375ml
5%ブドウ糖
細胞外液、細胞内液に均等に分布するため、500mlを点滴すると
血管内へ約42ml
間質へ約125ml
細胞内へ約333ml
3号液や1号液は上記を比率で計算すれば大体の分布量を計算出来る
3号液なら生食を1/3に5%ブドウ糖液で希釈したものに等しいので
500ml点滴の内、166mlが生食、333mlが5%ブドウ糖と考え
血管内へ166/4+333/12=70ml
間質へ166×3/4+333×3/12=210ml
細胞内へ333×8/12=222ml
と大体計算出来る(大体)
参考
輸液ができる、好きになる