消化器内科takoitaのメモ

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UGT1A1遺伝子について

 
UGT1A1は肝臓のUDPグルクロン酸転移酵素(UGT)の分子種の一つ。
イリノテカン(CPT-11®、カンプト®)の代謝酵素

 

 
UGT1A1*28とUGT1A1*6はUGT1A1の遺伝多型であり、UGT1A1の活性低下によりイリノテカンの重篤な副作用の発現率が高くなる事が報告されている。
 
イリノテカンは肝臓で代謝され、SN-38に変換され抗腫瘍作用を発する。
その後、SN-38はUGTによって抱合反応を受けて不活化され腸管に排泄される。
UGT活性の個体間差特に、UGT1A1*28とUGT1A1*6が(+/+)(ホモ)の時は、重篤な副作用の発現率が高率となる。
ヘテロ群はワイルド群と臨床的に区別する必要はないと現在考えられている。
 
重篤な副作用は、特に血液毒性による好中球減少が著名である。
 
 
参考