消化器内科takoitaのメモ

消化器内科医takoitaのメモ

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大腸内視鏡の前処置

 

  • モビプレップ
高張とすることで少ない服薬量で同等の腸管洗浄作用を示す。
 
組成:
マクロゴール4000+電解質+アスコルビン酸
 
飲み方:
前日の夕まで食事。
1杯(約180ml)を10-15分かけて服用
合計1L服用。
その後、水または茶を500ml服用する。
次に、モブプレップ500mlを服用した時点で便が透明ならば、水または茶を250ml服用して終了可。
 
服用中に喉が乾いた場合は、水500mlとは別で水を服用して良い。
 
注意:
水やお茶、紅茶(ミルク・砂糖なし)は服用可。
スポーツ飲料、乳製飲料、ジュース、アルコール、砂糖入りのものは服用不可。
 
 
腸管からの水分や電解質の出入りがほぼ同じとなるように高分子のPEGと電解質が調整された等張性の製剤。
 
組成:
浸透圧293mOsm/kg(2L溶解時)
 
 
飲み方:
前日の夕まで食事。
 
就寝前に下剤
ラキソベロン20ml(2本)+コップ1杯、+コップ1杯以上の水
 
当日
2Lのの半分の1Lを1時間かけて服用する。
1L服用時点で排便がなければ様子をみる。
排便あれば、残り1Lを服用する。
 
注意点:
服用後の腸管圧上昇による腸管穿孔及び腸閉塞が報告された。
 
 
  • マグコロール
マグコロールPは粉末。
 
飲み方:
前日の夕まで食事。
 
就寝前に下剤
ラキソベロン20ml(2本)+コップ1杯、+コップ1杯以上の水
 
2Lのの半分の1Lを1時間かけて服用する。
1L服用時点で排便がなければ様子をみる。
排便あれば、残り1Lを服用する。
 
注意点:
マグネシウムを含むため、腎機能障害患者では禁忌
 
 
  • ブラウン変法
 
 
飲み方:
少なくとも前日の朝から低残渣食に変更。
前日の夕食後(低残渣食)に
 
注意点:
前処置が不完全な事が多い。
長時間を要し食事制限もあるため、苦痛や電解質バランス異常や栄養障害を引き起こしうる。
 
 
  • ビジクリア
日本で初めての錠剤タイプの腸管洗浄薬。
 
 
飲み方:
5錠を200mlの水で15分以内に服用する。(指定された以上の水は服用しない)
15分毎に服用を繰り返し、合計10回(計50錠、水2L)を服用する。
状態をみて浣腸。
 
注意点:
内服錠数が多い。時間がかかる。
リン酸ナトリウム塩を含み、高P血症になりうるので腎機能障害がある患者は不可。
65歳以上で高血圧のある患者は不可。急性腎不全や急性リン酸腎症などが起きうるため(前述の重篤な副作用は6割以上が高血圧患者に起きた)。
 
 
 
参考