消化器内科takoitaのメモ

消化器内科医takoitaのメモ

消化器内科医のメモ用ブログ 自分用のまとめなので記事が重複している場合があります。なにかご指摘や追加の情報あればご連絡ください。

喘息を疑った時の検査・対応

  • 鑑別

・喘息発作

COPDの急性増悪

心不全

 

 

  • 問診・検査

既往歴

sick contact

ピークフローメーター

心電図

胸部Xp:心拡大、バタフライシャドウ

心エコー:EF低下あれば心不全の可能性は高くなる

動脈血液ガス:PaCO2・HCO3-共に上昇なら気管支喘息の可能性あがる、共に低下なら心不全の可能性さがる

 

  1. 発作性の喘鳴+正常な胸部Xp≒気管支喘息
  2. β刺激薬吸入で明らかな改善≒気管支喘息?左心不全による気管支痙攣(心臓喘息)も初期にはβ刺激薬吸入が効く事があるので注意!

 

  • 対応チャート

酸素投与

⬇︎

(ピークフロー測定)

⬇︎

メプチンエアー吸入(吸入補助器具の使用を考慮)

⬇︎

10〜15分毎に重症度を評価

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改善なしなら

経口メチルプレドニゾロン(0.5mg/kg)

 

  • high risk群

ステロイド薬の全身投与中あるいは中止したばかりである

・過去の 1 年間に喘息発作による入院の既往がある

・過去の 1 年間に喘息発作により救急外来を受診している

・喘息発作で気管内挿管をされたことがある

精神障害を合併している

・喘息の治療計画に従わない

・現在吸入ステロイド薬を使用していない

・短時間作用性吸入β2 刺激薬の過剰依存がある

 

上記の患者は気をつける。24時間以内に2回受診している場合重積に至る候補と考え入院を考慮

 

  1. 発汗、チアノーゼ
  2. 起座呼吸
  3. 会話不可能
  4. 失神〜意識障害
  5. 呼吸補助筋の使用
  6. 呼吸数>30
  7. 脈拍数>120
  8. 奇脈
  9. 1時間の加療で改善を認めない場合
  10. 気胸・縦隔気腫の存在
  11. silent chest(wheezeの減弱)

 

発熱や黄色痰があれば細菌感染の合併も考慮する

気胸や縦隔気腫の可能性も常に考慮する

 

参考

レクチャー

研修医当直御法度百例帖第二版